抗酸化作用がある、赤い色素
リコピンは、野菜や果物などに主に含まれている色素成分、カロテノイドの一種で、油脂に溶けやすい性質(脂溶性)がある赤い色素です。β–カロテンやα–カロテンの前段階に当たる物質として、トマトやスイカなどに含まれています。 また、リコピンには活性酸素を消去する、抗酸化作用があると言われています。たとえば、アメリカのメリーランド大学のコーチックらは、活性酸素によって生じた目へのダメージや、視覚機能の維持に重要な役割を果たすことを発見しました。 このように、リコピンには活性酸素が原因で生じる病気や、老化を予防する働きがあると考えられています。
生活習慣病や老化を防ぐ
活性酸素が過剰に生成されると、健康に悪影響が及びます。しかし、リコピンにはβ–カロテンの2倍以上の抗酸化作用があると言われています。このため、活性酸素が原因で起こる生活習慣病や、老化を予防できると考えられているのです。 たとえば、血液中の過酸化物の産生を抑えることで動脈硬化が予防できたり 神経細胞の酸化・変性を抑制することで老化に伴う学習・記憶能力の低下を遅らせたりできると言われています。 またリコピンは、メラニンの生成を促す活性酸素を取り除くとともに、メラニンの生成に必要な酵素であるチロシナーゼの働きを抑制。したがって、美白作用もあると考えられています。 さらに、活性酸素に関するもの以外では、糖尿病を予防する作用も期待されています。
どんな食品に含まれているの?
果物や野菜に多く含まれる 豊富に含まれるのは、トマト、スイカ、ピンクグレープフルーツなどです。 リコピンと言えばトマトが有名ですが、トマトの中には黄色い色素のカロテンと、赤い色素のリコピンが含まれています。産地やトマトの種類によって多少の違いはありますが、リコピンは熟したまっ赤なトマトに多く含有されているようです。
効果的な摂取方法は?
油と一緒に摂取する! リコピンは、油と一緒に摂る方が体内に吸収されやすいと言われています。また、熱を加えても減少しません。このため、生で食べるよりオリーブオイルで炒めたり、煮込んだりして、効率よく摂取しましょう。 とくに、トマトとオリーブオイルを使った料理は、血糖値の上昇が抑制できると期待されています。トマトジュースやピューレ、ケチャップなど、トマトの加工品を利用するのもおすすめ。たとえば、トマトケチャップにオリーブオイル、お酢、香辛料、塩などを加えれば、リコピンをたっぷり含んだドレッシングができます。
Q1.美白によい摂取タイミングは?
A. 最適なのは、朝の摂取! 紫外線からお肌を守ることができるので、朝に摂るのがおすすめです。1日の摂取目安量はとくに決まっていないため、毎朝トマトジュースを1杯飲んだり、トマトスープを食べてみましょう。
Q2.リコピンと同様の働きをする栄養素は?
A. β–カロテンには、リコピンと似た作用が! リコピンに最も近い働きをするのは、同じカロテン類で抗酸化作用を持つβ–カロテンです。 なお、トマトにはリコピンに加え、β–カロテンも含まれているので、その優れた抗酸化力が期待されています。
取材・監修/株式会社タキザワ漢方廠 イラスト/三木もとこ、花村マリンカ