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今月のヘルスキーワード 「スクアレン」 細胞の活性化や有害な過酸化脂質、病原菌などを抑制 2012.2月号
観測DATA01 成分 観測DATA02 働き
観測DATA03 摂取方法    
成分

サメの肝油から発見された自然物質

 スクアレンは、多様な健康効果が期待される自然物質です。多くの動物の体内に存在しており、とくに哺乳類の場合は肝臓で生合成され、その多くは皮脂の中に含まれます。体内量は性別や年齢などによって差がありますが、10代後半の女性に最も多く、25歳頃から次第に減少。スクアレンの働きの一つに、細胞や皮膚の発育促進作用があるため、10代後半の女性の肌がみずみずしいのは、スクアレンの働きによるものとも言われています。
 近年、注目を集めるようになったスクアレンですが、1906年、日本の工学博士である辻本満丸が、駿河湾沿海で食されているサメの肝油から発見しました。じつは使用の歴史は古く、発見される前から、日本や中国、スウェーデン、デンマーク、スペイン、ミクロネシアなど各国でサメ肝油は薬や傷の手当てに活用されており、その効果が広く知られていたようです。

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働き

細胞の活性化や有害な過酸化脂質、病原菌などを抑制

 スクアレンの主な働きとして、まず細胞や皮膚の発育促進作用が挙げられます。体内ではスクアレンからコレステロールが合成されます。一般的に、コレステロールと言うと健康に悪そうなイメージがあるかもしれませんが、じつは悪いことばかりではありません。人体は多くの細胞から成り立っており、その一つひとつは細胞膜に守られているので、細胞膜がないと生きていけません。コレステロールは、この細胞膜の重要な構成要素なのです。また、ホルモン分泌器官に運ばれたコレステロールはステロイドホルモンに変化し、体内の機能を正常に保つとされています。さらに、スクアレンには体に有害な過酸化脂質を浄化する作用も。そのほか、高濃度のスクアレンは、病原性のある大腸菌や赤痢菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌などの増殖を阻止し、低濃度のスクアレンは、水虫の原因となる白癬菌の増殖を阻止します。
 表皮細胞への浸透性にも優れ、湿布薬などの成分を皮膚の深部まで浸透させる作用もあるため、薬剤や化粧品の素材としても利用されています。


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摂取方法

米ぬかなどをいろいろな食品と一緒に摂取

●スクアレンを多く含む食品類

 スクアレンは、商業目的では主にサメやタラの肝油から抽出されますが、食品においては、米ぬか、小麦胚芽、オリーブの実などに比較的豊富に含まれているようです。また、アマランスシード(南米原産のヒユ科の植物「アマランス」の種)にも多く含まれています。馴染みが薄いかもしれませんが、アマランスシードは十穀米やクッキー、シリアルなどにブレンドされていることが多く、意外と身近な食材です。
 年齢を重ねるにつれ、体内で合成されるスクアレンの量は減少していくので、これらの食品を効率的に利用してスクアレンを摂取することが望ましいでしょう。

●効果的な摂取方法

   スクアレンを含む食品は、単体で食べるよりも、いろいろな食品と一緒に食べる方が胃腸にやさしく、摂取しやすいようです。
 一度に摂り過ぎると胃がもたれたり、むかついたり、下痢になったりする場合があるので、体に負担をかけないよう、普段の食事に少しずつ取り入れていくのがよいでしょう。

●1日の摂取目安量

   スクアレンの1日の摂取目安量は、とくに定められていませんが、1日に1000〜2000mg程度を摂取するのがよいようです。
 スクアレンが足りなくなると、細胞の生成や新陳代謝が低下するので、体調不良や肌のうるおい不足などが感じられるようです。そのため、とくに活力がない時や、肌がカサつく時は、積極的な摂取を心がけるとよいでしょう。また、普段はさっぱりした食事ばかりで動物性食品をあまり食べない人や、高齢で小食の人などにも、スクアレンの摂取をオススメします。

米ぬか 小麦胚芽 オリーブ アマランスシード

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image スクアラン Q&A image

Q.食品以外にどんな利用法があるの?

A. 「スクアラン」が化粧品や医薬品に活用されています

 サメ肝油のスクアレンに水素を添加し、安定化させた無色透明の液体オイルは「スクアラン」と呼ばれます。スクアランはスクアレンと異なり、酸化しない状態で安定しているので、化粧品や保湿剤、医薬品では軟こうや座薬のベースなどに使われています。


Q.スクアランにはどのようなものがあるの?

A. 植物性スクアランも増えています

 スクアランは元来、深海ザメの肝油から作られていましたが、近年の植物性原料ブームにより、現在ではオリーブ油や米ぬか油などから作られた「植物性スクアラン」配合の商品も増えています。


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取材・監修/株式会社タキザワ漢方廠 イラスト/ヨシカワゴエモン、花村マリンカ

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